システマブリージング ①超回復のバーストブリージング②ストレスに強くなるブレスホールドエクササイズ
前回はシステマの基本的な事について紹介しました。
今回はシステマブリージングの実践編として2種類のエクササイズ
◎超回復のバーストブリージング
◎ストレスに強くなるブレスホールドエクササイズ
この2つについて説明していきます。
まず、強靭なリラックスで超回復をもたらす バーストブリージングです。
日頃の生活において過度なストレスや緊迫した状況により心の負荷が高まり、通常のシステマブリージングでは回復が追いつかない時はバーストブリージングを使います。
それでは、バーストブリージングの4つのポイントについてお伝えします。
①鼻から吸って、ロから吐く
慣れれば吐いた反動で自然に鼻から空気が入るようになります。
②最初は一秒間にひと呼吸するくらいのペースで
このペースはあくまでも目安なので、厳密に守る必要はありません。
それよりも大事なのは、バーストブリージングによってより快適になっているかどうかです。
身体に適したペースは、その時身体にかかっている負荷によって変わってきます。
基本的に安静にしている時には遅めのペース、負荷が強まるのにともなってペースは上がっていきます。
③良い姿勢を崩さない
パーストプリージングは、身体にかかったストレスから回復するために用いられます。
ですが姿勢が崩れていると呼吸の力が妨げられてしまって、満足な効果が得られません。
全力疾走の後などには、苦しさのあまり姿勢を曲げたくなりますが、それでは同復を遅らせてしまうのです。
④最初は大きく、徐々に小さく
小刻みな呼吸がきつい場合は、ほとんど普段の呼吸と変わらないペースから始めても構いません。
慣れるにつれて自然に一回あたりの呼吸量が少なく、ペースが早くなっていきます。
つまり大きな呼吸から、徐々に小さな呼吸へと変化していくのです。
だからといって、無理にペースを早める必要はありません。大切なのは身体が求める
ペースを守っていけるかどうか。
つまりその呼吸によって楽になっているかどうかが最優先なのです。
基本のブリージングを小刻みに行っているだけに見えますが、これで痛みや緊張を克服しなければならないあらゆる事態を「平常」にします。
緊張して息があがったり、体力の消耗により息があがってもシステマ式呼吸法により、あっという間に落ち着くことができます。
プレゼンテーションの直前など、プレッシャーのかかる状況にあるときに、あらかじめバーストブリージングします。
体内の酸素濃度は上がり、脳に十分な酸素が供給することができ、本番への準備とすることができます。
次は、回復力を高めるブレスホールドエクササイズです。
ブレスホールドとはその名の通り息を止める事です。
息を止める事で心の奥底から恐怖心が出てきます。
呼吸を止める負荷からの回復が自分の心の弱さを克服する事につながるのです。
まず、ブレスホールドエクササイズの注意点です。
①安心して確実にできる範囲からはじめる
最初は慎重すぎるくらいの軽い負荷でも構いません。無理せずに小さな成功体験を積みつつ、少しずつ負荷を高めていくことが確実な効果につながります。
ブレスホールドエクササイズは自分との戦いです。
しかし、息を長く止められるかどうかではなく、確実に回復できるかどうかという戦いであることを心がけてください。
②息を止める時に力まない
息を止める時に身体を力ませてしまうと、身体への負荷が強くなりすぎます。
特に首や肩の力みは禁物です。
呼吸に伴う緊張は極力、避けるようにしましょう。
③完全に回復する
プレスホールドエクササイズの要は「完全な回復」です。
多少、時間をかけてでも念入りに適度なリラックス状態に戻るようにしてください。
それを怠ると回復力を高める練習にならないばかりか、かえってストレスを蓄積することになってしまいます。
では回復力を高めるブレスホールドエクササイズとは?
①鼻から大きく息を吸い、ロから軽く吐いて息を止めます。
②30秒ほど息を止めます。
この時、身体が緊張しないように歩いたり、身体を動かしたりすると良いでしょう。特に首や肩を緊張させないように気をつけてください。
③呼吸を再開します。
呼吸のペースや深さを調整し、どうしたら早く回復できるか模索してみてください。
苦しくなるとあえぐように呼吸をしたくなりますが、姿勢を崩さず、できるだけ落ち着いた状態を保つようにします。
先ほど紹介したバーストブリージングを使うのも良いでしょう。
④完全に回復するまで、念入りに呼吸をして身体をリラックスさせます。
リラックス状態に少しでも身体を近づけるようにしてください。
最後に、エクササイズ応用編を紹介します。
歩きながらのブレスホールドエクササイズです。
①できるだけ身体をリラックスさせながら歩きます。
②歩きながら鼻から大きく息を吸って口から軽く吐き、歩きながら10歩息を止めます。
③10歩歩いたら呼吸を再開し、息を止めたことによるストレスを完全に解消するようにします。
緊張した筋肉を動かしたり、バーストブリージングを用いたりする
のも良いでしょう。
④完全に回復したら、①と同じようにして息を止め、11歩歩きます。
⑤ ③と同じように回復します。
⑥完全に回復したら12歩息を止めます。
同じようにして1歩ずつ増やしていきます。
⑦息を止める歩数を増やしつつ、同じことを繰り返します。
これを5分~10分くらいやると良いでしょう。
自宅から最寄り駅までの間、駅から学校、会社までの間といった、徒歩での移動中にやるのもお薦めです。
今回は、実践的な2種類のエクササイズを紹介しました。
バーストブリージングはクレーム対応後に心を整えるのや運転中に眠くなった時のリフレッシュに活用しています。
ブレスホールドエクササイズは通勤中や昼休憩の気分転換したい時に活用してます。
紹介させてもらった内容をもっと深い知りたいなと思われた方は、最強のリラックス システマリラクゼーションの本を手に取ってみて下さい。